リンゴ狩り・・・(まだ未完ですが練習作品として)

イチロー君は持っていたスナイパーズライフルで狙いをつけました。

リンゴたちは空中でホバリング状態でした。普段は時速数キロメートルで

ゆっくり飛んでいる事もあれば、時速160キロメートルくらいで

人間にぶつかって来る事もあります。人間は、そんなリンゴがぶつかったら、

一溜まりも無い。大怪我をするか悪くすると、あの世行きです。

そういう暴れ者のリンゴを「処理」するために、イチロー君のような

危険青果物取締官がいるのです。

 

スコープのクロスゲージが一個のリンゴを捉えました。間髪を入れず

イチロー君の人差し指だけが動いてトリガーを引きます。ターゲットの

リンゴは空中で四散しました。

 

これで、今日の食い扶持が出来たな。そう思ったイチロー君は帰り支度を

始めました。無駄な殺生はしない主義なのです。

 

突然、左斜め上から、一個のリンゴがイチロー君目掛けて、猛スピードで

ぶつかってきました。咄嗟にイチロー君は左肩に吊ったホルスターから

ベレッタを抜いて、4発撃ちました。2発が命中して、リンゴは粉々に

なりました。

「危ねえ。油断も隙も・・・」

 

リンゴが仲間同士で意思疎通をしているかは、まだ詳しく分かっていません。

もう、20年以上研究されているのですが、大雑把な見解としては、猫程度

の自律した意識(?)があって、仲間意識も猫程度と言われています。

 

「リンゴってのは、いつも人間の斜め上を行きやがる」

不意打ちを食らったイチロー君も、ご機嫌が斜めでした。

 

(未完)

続きはまた書く予定です。

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