自己言及的#8・・・黒いユーモア、或いは「毒」について

 

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書評『プレイヤーピアノ』#4 - 今週の「お題」ブログ

『プレイヤーピアノ』を実際に読めば、それぞれのキャラが自分の

ベストを尽くして、人生を生きていこうとする姿だけが描かれた

一種の「群像劇」と言うのがわかると思う。

「おまえは小説の中で悪人を書いた事がなかったな」と死ぬ間際の

父親が、ヴォネガットに言う場面が、『スローターハウス5』の中に

ある。この『プレイヤーピアノ』でも典型的な悪人は登場しない。

一つの国、一つの社会が歪な発展を遂げて、人間がスラップスティック

を演じる。泣くか笑うかしかない状況で、毒とともにユーモアを

示した作品。で、書評自体も「毒」を混ぜて書いてみた。エリートと

ノンエリートに二極分化した作品の世界と、現在の日本の姿が重なる

からである。

Amazon.co.jp: スローターハウス5 (ハヤカワ文庫SF ウ 4-3) (ハヤカワ文庫 SF 302): カート・ヴォネガット・ジュニア, 和田 誠, 伊藤典夫: 本