その頃おれは

今週のお題「運動会とスポーツの秋」まだ女子の体が珍しい年頃でした。運動会は

中学では「体育大会」と呼ばれていましたけれど、大半の男子は、学年に関係なく

チューニだったので、専ら女子のブルマ姿を楽しみにしていました。女子も女子で

学年に関係なく、チューニ女子だったので、すっかり色気づいて、チューニ男子の見

ている前で、お尻に食い込んだブルマを直す仕草を、一人当たり、4分に一度はやっ

ていました。要するに、男子も女子もチューニで思春期だったのです。許してあげて

ください。

 

で、犬とか猫とかだったら、「盛りの付いた時期」とか「発情期」とか、そんな風に

呼んで、済ませられるような「自然の営み」のひとつに過ぎなかったのに、ただ、人

間だ、と言うだけで、おれたちは無用な性的フラストレーションに、耐えていなけれ

ばならなかったのです。

 

そこで、おれたちは、学校当局に反旗を翻すことにしました。運営をおれたちの手に

取り戻すと、体育大会の、まったく新しいルールを作り上げました。

 

朝9時から、昼食と昼休みの休憩時間をはさんで、午後4時まで、一人一個の穴を

グラウンドに掘る。200個以上の穴がグラウンドに掘られるのですが、最終的に

穴の直径ではなく、穴の深さを測定して順位を決める。同じ順位のチューニ男子女子

が一番いになって、そのまま穴の中で一夜を過ごす。穴の中で、二人きりの状態だっ

たら、何をやってもいい。

 

しかし、この案は学校側に握り潰されてしまいました。

 

おれたちは復讐を誓いました。次の日、教師たちが登校してくると自動車の駐車場は

セメントをはがされて、100個以上の穴が開いていました。その穴の中では、

おれたち、男子女子一番いずつのチューニカップルが、あられもない姿であられも

ない事を堪能して、もう、ほとんど、おなかいっぱいの状態でした。

 

おれたちは、罰として、駐車場の穴埋めをさせられましたが、住処を失ったチュー

ニカップル百番い以上が、新しい住処を求めてグラウンドに100個以上の穴を

掘り始めました。

 

今でも、おれたちは幸せに暮らしています。